YAMAHA製マウスピースの落とし穴

YAMAHA製マウスピースと言う題だがYAMAHAのマウスピースはどうでも良くて、マウスピースはベストブラスで決りと言う話になるのだが、なぜ俺がベストブラスのマウスピースにしたかと言うと全部のリム形状が同じだからカップの深さで音色を調整出来るからだ。

当初、YAMAHAしか知らなかった時代、自分に合うマウスピースを色々と試して買ってみる物の、カップサイズに伴ってリム内径が変わってしまい、似たような番号なのに、全部種類の違うマウスピースなので併用すると結構それぞれのマウスピース毎にアンブシュアが必要だった。

ところがベストブラスの場合、品番が同じ場合、内径は同じなのでアンブシュアを変えずにカップの深さを変えることが出来る。

浅いカップは音が跳ねるが高音が楽に出せ、通常と言われるカップの場合、高音は浅いカップほど楽では無いが、それでも慣れてくると更に太いきらびやかな音が出せるようになる。

深いカップは低音がものすごく楽になるが高音も慣れてくると更に太い高音が出せるようになる。

ベストブラスのマウスピースの7E、7C改、7Xと3種類のマウスピースをそれぞれ吹き込んでみて、通常はCカップを使っているが、後半疲れてくるとEに変えるとバテが抑えられる。

今、所属している楽団は1度に20曲近く演奏するので、1STを連続で20曲やるとさすがに後半にG以上があると結構音がかすれたりしてしまうので、そんな時はEカップを使って対応している。

まだ、トランペットは50の手習いで初めてようやく3年目ではあるが、200時間以下の練習量なので致し方ないのだが、Cカップでもバテずに演奏するスタミナは徐々についている。

それもベストブラスのリム形状のおかげで強くプレスしなくても演奏に耐えうる音になってきたからで、YAMAHAのマウスピースはどれもベストブラスのリムよりも細く感じてしまうのでプレスが少々強めになっていた事がわかってきた。

最近はカップが深めの7Xも多用するようにしていて、やはりカップが深いと色々と良い感じにコントロール出来てカップが深いとそれだけ音も大きくするのが容易く音色もまろやかに出来るのでとても遊べるようになってきた。

ただ、トランペット用の7Xは用意せずに、ベストブラスのFH-7XかCR-7X、7Bをアダプタを使ってトランペットシャンクに合わせて使っていた。

しかし、これが結構問題で、マウスピースアダプタの内側を鏡面仕上げレベルで綺麗に磨いているので密着度が強くなって抜くときアダプタが刺さったまま抜けなくなったり、マウスピースとアダプタが外れなくなったりととにかく扱い難くなってしまっている。

外れないときはもう一度本体に挿して回転させながら抜けば良いことがわかったのだが、それでもつい、そのまま抜いてしまい、本体からは抜けたけどマウスピースとアダプタが外せなくなって、また、差し直してまわしてとか結構面倒になってきた。

なので、いたしかたなくTP-7Xを用意する方が良いと思い、用意した。

トランペットを始めた当初は高音をならしたいが為に深いカップのマウスピースは選択枝に無く、フリューゲルホルン、コルネットのマウスピースを代用すれば良いと思っていたのだが、深いカップになれてくると、演奏で必要なhighB♭までは普通に出せる様になってきたので、別の楽団では3RDパートを吹かせてもらい、低い音を綺麗に色気のある音色を狙って練習している。

この楽団はコンダクターが音色や音符の長さにうるさく、7C改や7Eで吹いていると、ちゃんと息をコントロールしないとすぐに荒っぽい音になってしまい、音が汚いと怒られるのだ。

勿論、易しい音色を出す為にコントロールすれば良いのだが、一朝一夕で簡単には出来ないのでその楽団では最初から最後まで7Xのカップの深いマウスピースを使う様にしている。

こうなると7Xの必要性があって、トランペットシャンクでも7Xが有った方が都合が良い。

最初からYAMAHAのマウスピースもリムの内径を品番が同じグループの場合、同じ内径にしてくれていればベストブラスに手を出さなかったかも知れないが、YAMAHAのマウスピースのおかげで随分と遠回りした気がする。

今は、そう言う理屈が合理的にわかってきたので、何が悪いか何が良いかを自己分析して辿り付いた結果をみて、値段は高いが、楽器を選ぶのと同じでマウスピースにも拘る事にしたのだ。

そもそもトランペットほどマウスピースの種類の多い管楽器は無く、それも迷走の要因ではあったが、どのブランドでも言えることだが、一番重要なのは自分にあった内径を見つける事が重要なのだ。

唇の形は変わらないので自分に合った内径も自分に取ってベストなサイズがある。

しかし、ベストブラス以外となると自分にあった内径なのに、カップが浅いとか深いとかになってしまい、カップの深さは音色や吹奏感に影響するので自分の合った内径だと思ってもカップの深さが合わないとかが出てくるのがYAMAHAのマウスピースを使う上での落とし穴だ。

で辿り付いたのは俺に合った内径は16.25辺りで唇が思いのほか他の人よりも薄いのだ。

薄い唇の人は内径が大きいマウスピースは結構辛く16C4などでは大きすぎて一曲でバテてしまう。

そして14C4とかのサイズにしてみたがそれでも大きすぎて9C4まで落とさないと填まらない。

しかし、9C4とかのサイズはYAMAHAではマイナーなサイズで俺の好きな金色が無かったりして、カップも浅いとか、内径重視すると選択枝がとても狭くなってしまう。

ところがベストブラスだと7の型番が16.25でカップも一通り揃っていて、深いカップから浅いカップまで試す事ができて、飛躍的に演奏技術は上がったわけで、50の手習い3年目の俺でも1STパートを吹ききる事ができている。

そんなこんなで、マウスピースの選び方などを書いたサイトは結構多く、当初参考にはしてみたのだが内径について書いている文章は見かけたことが無く、マウスピース選びのポイントは俺の経験上、内径重視とすべきだと思っている。

内径重視だとメーカーによって丸まっている部分なので計測箇所によって同じ数値なのにサイズ感が違うと言う事もあるので、100分の1レベルのサイズ差なのでここは慎重にする必要があって、概ねベストブラスの計測値を基準にするとやや小さめなので他メーカーの場合、16.25よりも小さい数値が俺には合う内径な感覚でYAMAHAの9C4を気が向けば手に入れてみたいとは思っているがそこまでする必要も無いので特に考えてはいない。

 

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