PTFH-300を頑張ってまともに使える様にしたので、トランペットど同様にグリップカバーを装着することにした。
とはいえ、フリューゲルホルンのカバーはその構造上存在しない様で見たことが無い。
見たことが無い物は自作するのが俺の心情なので、ちょっと簡単に自作した。
生地は100円ショップで前にトランペットのグリップカバーを作るつもりで色々と買っておいたのを流用したのだが、フエルトなんかが作りやすい。
形状は、トランペットと違い右手側に上部の隙間がないのでその部分は無理やり生地をまわして左手側まで引っ張り出して上から押さえる形状で、下部はそのまま巻き付けて止める感じで完成した。
PTFH-300の形状の場合この方法で作成出来たが他のフリューゲルホルンを知らないので他の機種についてはわからないが概ね似たような形状のはずなので流用出来ると思う。
なぜカバーを付けるかと言うと、当然、音へのこだわりで極力楽器に肌が触れるのを避ける為だ。
楽器全体が振動して音がなるわけなのでこの方法は正しいはずだ。
実験方法としては、左でバルブ部分をおもいっきり握りしめて演奏するのと軽く握って演奏する場合の差を聞けば直に確認出来る。
仏壇のチンを想像すればいいわけだが、あれは座布団に乗せて叩くとチーーーーンと余韻を残しながらなかなか鳴り止まないが、手のひらの上に乗せて叩いても響かない。
なので、肌が触れる部分を少なくすればより音の余韻を響かせる事ができるわけで、直接耳で聞こえなくてもその差は必ずある。
もう一つ例えるなら、パソコンの画面の液晶モニターだが、人間の目の認識では6万5千色までくらいしか識別は出来ない。
所が1670万色表示出来る液晶モニターやテレビが製造されている理由があって、例え認識出来る色数は6万色程度でもそれを遙かに陵駕する色を表現することでより自然な感覚を表現して綺麗に見せようとする為で合理的なので製造されている。
前に、トランペットの後付けの支柱は全く意味が無いと言う記事を書いた事があって、やるなら強めの輪ゴムかなにかで外から巻き付けるべきだと言うのも同様で蛇口につないだホースに水を流せば外に広がろうとするわけで、溶接した支柱があればそれを防ぐ事ができるが後付けの場合はそれを助長してしまい全く意味が無いのだ。
また、オートバイにはスタビライザーと言う物があって、丁度トランペットの後付けの支柱の様な部品で、これはフロントフォークに装着する部品でハンドルのブレを抑止するのだが、これも、しっかりと内外と止めてないとフロントフォークのブレは抑えられない。
この事からあの支柱を付ける意味を感じない上に、切角の振動を抑えようとしてしまっているので楽器が響こうとしているのを妨げてしまっている事に気づくべきだろう。
元々装着しているのは最初からその振動を計算した上で設計しているので問題無いわけだ。
なので、設計上どの菅をどう溶接するかで楽器の振動が変わってしまうのでそれぞれの楽器の特性が出てくるから面白い。
他にもマウスピースに装着するリングとかピストンバルブの材料なんかも色々と出ているが全部、如何に綺麗に楽器、金属を振動させるかと言う事を考えて設計している。
フルートなんか全ての金属を同じ材質にする拘りでプラチナで全部の部品を作ったりしている事から楽器が振動するから音が出る。
トランペットの場合はマウスパイプの振動が主で菅全体を振動させているがフリューゲルホルンの場合、そのマウスパイプ側が左にある上、チューニングする為にトロンボーンの様な構造になっているので結構気を使うべきだと思うのだ。
しかし、全部先に説明した色と同じで1670万色を表示しようとしているに過ぎず、当然、耳に関しても聞き取れる周波数の幅があって聞き取れない周波数の振動も含めて音色になるので、同じ楽器を同じ様に演奏しても、人それぞれの握り方の力や方法などで音色は違って聞こえるはずだ。
それがアナログの面白いところで、仕事がデジタルなので、アナログの趣味と言うのを積極的に取り入れているのはこのためでもある。
仕事がデジタルというのはパソコンを使う仕事と言う意味で、パソコン、コンピュータは1と0しか認識出来ないわけで、1から0の間の1.1とか1.2とか0.00001とかは認識出来ないのだ。
アナログはこの1と0の間を無限に刻むことが出来るので昔のテレビのボリュームと同じで微妙な大きさに設定出来るが今のテレビは1,2,3と言う設定しか出来ないのがデジタルと言う事だ。
なので、侮ることなかれラッパのグリップカバー。
プロの場合は握り方を色々と調整する為にあえて付けてないのかも知れないが、何れにしても聞き取れない周波数へのこだわりなのでフラシーボ効果ではある。
まぁカバーつけることで手垢が付かないので錆びにくい、劣化しにくいと言うのが大きいかな。
コメント