これ、サウンドハウスのプレイテック フリューゲルホルン PTFH-300だ。
価格はなんと新品なのに19,800円と超激安で0一個桁が違う驚きの易さだ。
他にもケルントナーとかソレイユとか安いのはあるけど3万円~5万円前後なので最安フリューゲルホルンだと思う。
前からフリューゲルホルン欲しくてヤフオク見てたんだけどなかなか良い感じのが落とせなくて、予算10万は必要だなぁと思っていたのだが、祇園に飲みに行ったと思ったら変える価格の2万円の価格で販売していて、まぁまぁ評価も悪くないので買って見たのだ。
どうしても一曲フリューゲルホルンで吹いてみたい曲があって、それだけなんだけど、団で演奏するときに使えそうなら将来的にはYAMAHAのちゃんとしたのを買おうとは思うけど、取りあえず間に合わせ的に使うのはありだろう。
早速試奏してみたのだが、ちゃんとフリューゲルホルンの音はなる様だが、フリューゲルホルンってチューニングをマウスパイプでするんだなぁ...
手持ちのトランペットンのマウスピースも使えるのが、チューニングが合えば良いのだが、トランペットのマウスピースを使う場合はちょっと奏法でカバーする事になりそうだ。
付属のマウスピースはフリューゲルホルン用のもので深いVカップで無印だ。
今度の土曜日にカラオケボックスでがっつりならして日曜日の団の練習に持って行くつもりだ。
それと、前に買ったNSLのストレートミュートがベルに当たらず上手いこと使えそうだ。
他のベストブラスの3wayミュートはベルに当たって使えず、ハーマンも無理だった。
楽器自体は見た目で安さはわからないが、管楽器の心臓部であるバルブが駄目だ。
手持ちのトランペットの構造と全く違って、バルブを抜いてみるとバネが内蔵しているのではなく、そこにバネがあってそれを押さえつける様にバルブを押し込む構造になっている。
これって絶対違うよねぇ。(そう言うのもあるみたいだけど安っぽい)
この辺の作りが安物なんだろうなぁ。
押し具合も堅いとかそう言う問題じゃ無くて、トランペットのなんていくかスコスコと言う感覚は無く、ストロークが妙に短くて気持ち悪い感触だ。
これはそう言う楽器だと割り切るしかないわけで、YAMAHAのバルブはこんなんじゃないよなぁ...
まぁ外見からはわからないけど、楽器の心臓部の作りがボロボロでこれを見ると逆に2万円でも高い気がしてきて、YAMAHAの20万円位するフリューゲルホルンの方が実は安い様に思えるほど、作りが悪すぎる。
まぁ価格なりで、激安と言う感じは無くなった。
ただ、ボタンの裏のフエルトが厚いのでバルブをおもいっきり押し込まないと菅の穴とバルブの穴がピッタリしないのでピッチが合わせにくくなるのでボタン裏のフエルトは取ってしまった。
とはいえ、音が鳴って演奏に使えれば様は良いので、祇園一回飲みに行くの止めて買ったと思えばなんとも思わないわけだ。
パソコンのキーボードにも高級キーボードを使う位い押した時の底付き感を大事にしている俺にとってこのバルブは感じ悪いが、我慢するしかない。
で鳴らして見ると、まともな音がちゃんと出るし俺自身そんなに上手くもないが、サウンドハウスのデモで上がっているYoutubeの動画よりはマシに演奏出来るので価格を知らなければわからない程いい音だと感じた。
しかし、この楽器を初めて使うと言うのはお勧め出来ない。
余りにもバルブの押し具合が堅くて演奏してて、この押し具合のせいで上手く吹けないのか自分自身が下手で上手く吹けないのかが判別出来ないと思うからだ。
初めて使う楽器としては、楽器自体に齟齬がなく完璧な状態で自分自身の練習で上達感を感じられる楽器が良いと思う。
この楽器は初期出費は安いかも知れないが、YAMAHA等の有名メーカーの楽器とは比較に値しない別物だと思う。
あくまでも遊びでちょっと試して見たいサブ楽器と言う感覚で使う感じが否めない。
その遊び感覚で演奏するには十分フリューゲルホルンしていて、ウチの団は一回で20曲以上演奏するので、その内の一曲くらいこれを使っても良いかなぁと言うレベルの楽器だった。
おかげで本気でフリューゲルホルン欲しくなってきた。
一往、後で本気で演奏した動画でも作って見るかなぁとは思った。(まぁまぁ音は良いんだよなぁ...ピストンバルブが固くて演奏しづらいけど)
後は、絶対やらないといけないのは買ったばかりの新品だけど、水洗いをする必要があると思って、ぬるま湯で洗ってみたら案の定、ススみたいなのが結構出てきた。
洗ってもう一度油を付けて組み立てたんだが、ピストンバルブに番号が書いてなくて、何番に入れたら良いのか手探りで探すしかなかった。
まさかの無印でしかも向きも不明で、さしこんでまわしてひっかかったら向きが合っている事になるのだが、番号くらいかいておいて欲しいものだ。
そして、2番と3番を入れ間違ってしばらく悩んでしまったけど、ちゃんと入れ直したらスムーズに動いてくれて一安心。
しかし、俺のラッパのピストンの動きと余りにも違い過ぎて、マジで安物感ありありだ。
外見だけならわからないだけに、買う前に調べようもない部分なので、音なんかはだれかがならしてくれた動画アップしてるからいけそうに思ったんだけど、バルブが無理だな。
俺のラッパはXOの樽形のバネと真鍮のバルブガイドにして更にオーバーホールしてるから動きがスムーズ過ぎるくらい動いてくれるのだが、このフリューゲルホルンのバルブだけは最悪
鳴らしやすさとか音質なんかは気に入ったんだけど使えば使うほどバルブが気になってしまう。
買う前に色々とネットで調査したんだけど、中学生の娘が吹奏楽部に入ったので買ってあげたら喜んでくれたとかのコメントみてちょっと可哀想になってきた。
俺でも固いのに、中学生の指にはとてもハードな気がするし中古でもYAMAHAにしてあげたらいいのにと思ったし、洗ったらスス汚れで結構パイプの中の仕上がりが悪くてざらざらだ。
この激安楽器、外見だけで見えないところは徹底的にコストダウンしているのが良くわかるので、絶対この価格でも高くて、作った人には悪いけど3000円くらいの価値しか無いと思う。
とはいえ3000円もらっても俺には作れないのでゴメンナサイだけどYAMAHAの凄さを改めて感じる事ができたので、ある意味良かったかもしれん。
次はYFH-631GSが良いかなぁと思っているけど、フリューゲルホルン買うならまずは現行のトランペットで9335CHSなんかが良いね。
それにあれこれメンテナンスしていたら、かなり使える様になってきた。
前に、トランペットのスプリングをXOの樽形スプリングに交換していて、新品のYAMAHA純正のスプリングがあるのを思いだした。
バネは左がYAMAHA純正のトランペットのスプリングで右が激安フリューゲルホルンのスプリングと言うよりもバネ!
この違いがタッチの差なわけだが、実はこれを交換する事で俺が使っているラッパのタッチにかなり近くなったと言うよりもう、普通のフリューゲルホルンになった。
ただ、スプリングを交換しただけではちょっと弱く長さが3mm程短いので下駄を履かせる必要がある。
そこで、ボタンの裏のフエルトをバルブの底に嵌めて、更にゴムのワッシャーが結構余っていたので1つ噛まして、ボタンの裏にあったフエルトを外したところには、高級キーボードの静音リングが丁度上手いことはまってくれた。
これで、ピストンバルブの動きもしなやかになって、最もYAMAHA純正のスプリングなのでタッチは問題無い。
スプリングは手で伸ばしてしまうと劣化するので下駄を履かせることで強さを調整した。
一番の問題だったピストンバルブの動きが問題無くなったので、この激安フリューゲルホルンはなんら普通のフリューゲルホルンとして活躍出来るレベルになった。
結構手間がかかったが、これで2万円のフリューゲルホルンの価値は跳ね上がった!
■カスタマイズ内容
1.洗浄(楽器洗浄剤を使ってフレキシブルブラシで入念にゴシゴシ中を洗った)
2.各可動部に付属になかったスライドグリスを湿布(チューニングマウスパイプにも)
3.3番スライド菅にスライドオイルを湿布
4.YAMAHA純正トランペット用スプリングに交換
5.バルブオイルはYAMAHA純正スーパーライトを使用
6.ボタン裏のフエルトを外してバルブのそこの穴に装着(バネの短さを調整)
7.パソコンの高級キーボードの静音リングをボタン裏に1個はめ込んだ(静音)
8.バルブ穴のバリ取り(コンパウンドで結構磨いた)
9.マウスピースをYAMAHA純正FH-16F4に交換(トランペットとの掛け持ちの為)
で、ピストンバルブの動きはトランペットのものと変わらないくらい滑らかにヌルヌルとした動きになってスコンスコンと押し込める軽さでありながら戻りも早い理想的な動作になった。
元々のバネはホームセンターで売っている汎用的なバネではないかと思われる。
YAMAHA純正のスプリングに交換した事で、トランペットのバルブのタッチそのものになったのだが、これは、バルブ自体の動作がスムーズじゃないとそうは行かないわけで、この辺の作りはしっかりしているので、良い楽器ではないだろうか。
当初、安かろう悪かろうで、心臓部のバルブが余りにも動きが悪くて逆に高い気がしてきたとは思ったが、自分でカスタマイズする事で、やっと激安のフリューゲルホルンの価値を上げることが出来て大満足だ。
買ったままではちょっと使えないレベルの製品だが、メンテナンス費用をかけられてない楽器と言う事で、セルフサービスにしてこの価格が成立しているので文句はない、むしろこの価格で提供してくれたことに感謝している。
たまたまトランペットのスプリングを捨てずに取っておいたので直に交換出来て良かった。
写真を見るとおり、楽器のスプリングと工業製品のバネの違いがあって。このバネじゃぁまともな演奏出来ないのはやむを得ない。
このフリューゲルホルンは製品的には文句の良い様が無いくらい良くできているので、買ったまま使うのはもったいない。
まぁ騙されたと思ってスプリングを交換してみるとその意味がわかるだろう。
単にスプリングを交換するだけでもかなりの違いがわかると思う。
確かYAMAHA純正のスプリングは300円程度だと思った。
コメント