管楽器の音響処理を金属目線で調べた結果

ここに、トランペット本体にクライオ処理したものが販売されている。

当然、マウスピースが処理出来るので有ればそもそも楽器本体にかけるのが筋だと思っていて、当初、これを目的に音響処理と言う物を調べていて見つけたのだ。

で、早速問いあわせをしてみたのだが、最初見つけたときにキャプチャー忘れて、今見ると27万になっているのだが、問いあわせた後の価格で、問いあわせる前は33万円の値段がついていた。

6万の差はいったい!?タイムサービスなのか?

まぁそれは置いておいて、問い合わせの内容は単に、DCT処理と言うマウスピースや、トランペット本体があるのだが、これは一般製品と価格も割高なんだが、どうして高いのかと単純に聞いてみた。

写真の色味が違うが、同じ品番の製品と比較しても5千円も高くなっている。

消費者目線としては、この価格差の根拠が知りたいと思って、何がどう変わると高くなるのか知りたいと聞いたわけだ。

すると業者からはこう言う回答があった。

お問い合わせありがとうございます。
トランペットステーション○○と申します。

早速ですが、お問合せ頂きました「DCT処理」に関しまして、
下記ご参考にして頂けますと幸いです。

・ストレスを取り除く
DCTV処理サービスは、クライオ処理と特殊エージング処理を組み合わせた独自の音響処理を
既存の製品に施すサービスです。

金属製の楽器本体、リガチャーやマウスピース、金属製のパーツ等に施すことで音質を
飛躍的に向上させます。

金属製品は加工時にストレスを受け、そのストレスを持ったまま製品としての形を
保っています。
DCTV処理は、このストレスを取り除くことで振動の伝達性能を上げ、音質面で
素晴らしい効果を発揮いたします。


・2種類の特殊処理について

【クライオ処理】
金属に極低温(-196℃)処理を施すことで金属を構成する分子の並びが均一になり、
加工の際に生じた歪みなどのストレスが取り除かれます。ストレスが取り除かれることで
金属内部での音速(音の振動が進む速さ)が増し、その結果レスポンスが良くなり
イメージする音作りが素早く出来るようになります。また同時にノイズ成分が減ることで、
倍音構造が明確になって音にメリハリが出ます。

【特殊エージング処理】
金属製の楽器は長期間、継続的に演奏することで徐々に硬さが取れ馴染みが出てきます。
金属に特殊な振動処理を施すことで、長年使い込んだかのような耳障りの良い音質が得られます。

上記、メーカーホームページより引用させて頂きました。

効果につきましては、個人差はございますが音の抜け、反応が良くなり、
音と音の繋がりなどもスムーズになるといった感想を多く頂いております。

その他、何かご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
何卒、宜しくお願い致します。

と言う回答がきたので、クライオ処理、サブゼロ処理の件の中身は解ったが、どのくらい変わったのか、客観的に確認したいので、処理前と処理後の違いが解るデータを提示して欲しいと再度問いあわせてみた。

すると回答があった。

トランペットステーション○○でございます。
ご確認、ご連絡ありがとうございます。

早速ですが、クライオ処理に関しまして、当店では主に真鍮素材の楽器本体や
マウスピースに処理をさせて頂いております。

メーカーにて詳細を確認させて頂きましたところ、数値的なデータなどの
ご用意が無く、効果につきましては個人差もあり聴感上にてご判断頂けたらとの
回答でございました。

また、効果につきましては元々はオーディオ関係に処理をしており、
その効果を管楽器にも取り入れたと伺っております。

少々曖昧な回答となり申し訳ございません。
何卒、宜しくお願い致します。

明確、「真鍮素材の楽器本体やマウスピースに処理をしているとの事」であり、かつメーカーからは数値データが用意してない上、ひっかかったのは「個人差」もあり「聴感上」にてご判断いただけたらと言うのだ。

まず、物理変化に対して個人差とはいったい?聴感上と言うのは少なくとも通常よりも高い金額で販売している以上、その根拠を示さず、個人差や感覚で片付けられる物では無いわけだが、仮に効果を感じないと言う事であれば返品出来ると言う事になり、実の商売として成り立たない回答だと思わなかったのだろうか。

相手の言葉を借りるならば、買ったのは良いけど感覚的に効果を感じ無いので上乗せ分を返金してくれと言えば通ってしまう。

なので、再度、そんな回答では魔法の粉をかけてこのトランペット音が良くなったでしょと言っているのと同じ事だと返信してみたのだ。

すると、ここは委託しているのでメーカーが言った事なのでメーカーの問題だとでも思ったのか、一往回答してきた。

トランペットステーション○○でございます。
ご確認、ご連絡ありがとうございます。

早速ですが、クライオ処理につきまして、少々お時間を頂きまして
再度メーカーへ確認をさせて頂きたく存じます。

何卒、宜しくお願い致します。

と言う事で、この回答を待ってみる事にした。

要するに、真鍮と言う金属は焼き入れできない金属で、ここで言うサブゼロ処理と言うのは焼き入れの事であり、炭素を分子の結びつきの隙間に噛ませて分子構造が変態しない様に堅くして、摩擦なども小さくする様な処理を言っているが、鋼(はがね)ならそのとおりなのだ。

但し、真鍮や銅などは同素変態しない金属なので焼き入れしても炭素と結び付かず、常温に戻るととってもスゴく冷たくしたけど元に戻ったと言うことになるだけと言う性質の金属だ。

他にも方法があって窒素と結合させる方法などもあるが、ここの処理ではやってない。

であれば、素材が真鍮のマウスピースやトランペットではとっても冷たくしただけで、冷凍庫にしまってあった物を出してきただけに過ぎないと言う事で、価格を上乗せにする意味が無いと言う結論に達した。

当初、焼きが入れば固くなるので振動数なんかのレスポンスも良くなるのかなぁとも思ったが、調べれば調べるほど、金属の性質において意味のある処理ではない事がわかってきた。

当然、意味があることなら施工前、施工後のデータがあって折れ線グラフかなんかを示して、DCT処理をするとこんなに変わるんですよと言うのが普通だと思うのだが何でそんな簡単のデータが用意出来ないのか俺も商売人なので理解が出来ないのだ。

更に、効果があるならそもそもYAMAHAなどのメーカー自体が手を出すはずだとも思っているが、メーカーはそう言う根拠の無い商売はしない事から答えは既に出ている事と理解出来る。

この処理において、何が問題だったのかと分析すると、マウスピースや楽器の製造工程における金属ストレスを解消すると言う事で、スゴくわかり易いうたい文句でストレスフリーにすると言う事でなんとなく納得してしまう素晴らしいキャッチコピーが問題では無いかと思う。

マウスピースは旋盤で削るだけなので、曲げやたたきはないのでその状態でストレスは無く、棒材を加工するわけdが、その棒材自体も取り立ててストレスを発生させる製造方法では無い。

であれば、そもそもマウスピース自体にストレスは無い。

トランペット本体は曲げ処理が入るし、ベルなどは叩いて叩いて形にしていくのだが、銅鍋など叩いて形にしていくが、変態が起きるほどの熱は掛からないので分子構造が崩れる事無く伸ばされるだけだ。

曲げる場合も中に半田を詰め込んで曲げた後半田を溶かして抜き出す事で処理しているが、この場合も変態が起きる熱を掛けているわけではないので、ここでもストレスは発生しない。

超古いトランペットも曲がっている部分が割れたとか見たことないはずだ。

俺が前に使っていたYTR-739Tなんか35年放置していても何ら問題無く使えていたわけで、曲がっていた部分にストレスが掛かっているとは思えないし、メッキが剥がれたとかの変化もしていない。

要するに楽器やマウスピースにストレスそのものはそもそも発生してないとみるべきだ。

それをあたかもストレスがたまっていてそのストレスをフリーにすると言う触れ込みだと製造工程などを想像出来ない想像力のない人が聞けばなんとなく信じてしまうし、そう言う製造工程を把握している俺でさえ納得してしまった程巧妙なキャッチコピーで良いうたい文句だ。

が、事実はそうではなかったし、化学変化の変化状態だけをつまみ食いして、常温に戻したときに、冷やされた状態は無かったことになり、元に戻ると言う事実を無視しているところに問題があるのだ。

ギターのシールドにもそう言った処理があるものが売られているが、そのシールドにも処理前と処理後のデータが無く根拠が無い。

ケーブルの中身は銅線で、銅自体、同素変態しない金属なので、真鍮と同じなのだ。

調べるとそう言う変化しない事実はいくらでも集められるのに、変化するデータが1つも得られない事から、トランペットステーションさんには処理前と処理後のマウスピースや楽器本体があるんだからオシロスコープを用意して少し叩いてみて、その叩いた音を計って、振動音を計測してみれば解ると思うのだが、計測をやって、俺の認識が間違いだと言って欲しいなぁと思っている。

オシロスコープを買って処理を依頼して自分で計ってみるつもりだったのでオシロスコープを用意する為、Amazonで探して目星を付けているが、トランペットステーションさんにはその計測出来る物があるので処理した固体と、処理してない固体を計測してくれないかなぁ。

処理前と処理後の違いが知りたいだけなんだけどなぁ...