Queen Brassのトランペット

Queen Brassと言うメーカーを知ったのはHINOモデルが発売された2015年

たまたま立ち寄った三条のJEUGIAで見かけたのが切っ掛けで、なんか不思議な魅力に魅入られて、サテンラッカーの色合いに惹かれてしまったのだ。

そして、小遣いをチマチマと貯めて嫁が中国に行ってる間にこっそりと注文したのが2年ほど前の2018年だったと思う。

そして、昨年はZORROをまた嫁には内緒で注文した。

嫁はトランペットが増えてもまったく興味が無いようで俺が嫁のカバンや靴が増えても興味が無いのと同じ感覚なんだろうなぁと思っている。

それに同じ色にしたので片方ずつ出していれば、まずこの2つの違いはわかってないはずだ。

まぁ嫁にして見れば祇園にも遊びに行かないで家にいるのでその方が安心しているのか、肉まん60個とかカレーとかなんかご機嫌に料理するのでそうなんだろう。

それに中華鍋の欲しがっていたのをプレゼントしておいたので特に干渉されることも無く放置されているので楽ちんだ。

そのおかげで今は心置きなく自宅でプラクティスミュートを使って心置きなく練習に励むことが出来るのだが、この点は大型の管楽器とかサックスに比べると融通が利くのがトランペットの良いところかも知れない。

そして、HINOモデルとZORROだが似て非なるわけだが、これはHINOモデルのライトウェイトとも違うだろうと思えるのだが、HINOのライトウェイトモデルを試奏したとき、軽いと言う事以上に楽器の余韻をあまり感じる事ができずヘビーウェイトの方が余韻を感じて響きの違いを体感したが、その時の感じとは違い、ZORROは意外に余韻を感じる物のより音が明るい気がする。

勿論仕様が違うので音色の違いは当然あるのだが、明るく張りのある音を出せそうな感じがしていて、カラオケボックスが再開したら本格的に試奏しに行ってみたいと思っている。

今は楽器の改造をしていて、ZORROにもメタル製のバルブガイドを装備した。

それと同時にピストンのステムの根元に填まっているフエルトが嫌いで、これをシリコンリングに換装している。

このシリコンリングはパソコンで使うメカニカルキーボードの静音化リングが流用出来て、丁度フエルトと厚みが同じ位なので換装しても穴がずれることが無い。

それにボタンの裏にもシリコンリングを填めているので押し込んだ時の距離も安定させる事ができる様になる。

これは、生地で出来たフエルトを使わない事で押し込みの力で生地の場合は微妙に距離のブレが生じるが、シリコンリングは反発力もあって安定してピストンの動きも良くなるので手持ちの楽器は全部換装している。

メタル製のバルブガイドもBACH用のものとYAMAHA様の物が余分にあったので、付け替えてみたらBACH用の物がZORROでも使えたので交換した。

YAMAHAのメタル製バルブガイドを付けたら中で回転したようでバルブから抜けなくなってちょっと焦ってしまった。

メタル製に交換したばかりだとシャカシャカとスプリングの馴染まない音がするがこれは使っているウチに滑らかになるので問題は無い。

それよりもスプリングの反発ベースがプラスチックから金属に変わるのでこれも安定して操作できる様になるメリットがある。

そして、楽器内に不要なフエルトを全部外すので振動させる事に集中出来る。

あとは外しても良いのだがバルブキャップのフエルトはボタンの裏にシリコンリングを填めると不要になるのだが、ここは見た目で入れたままにしている。

後は、余韻を響かせる為にHINOモデル同様グリップを巻いてトランペットの鳴りを妨げる要素を出来る限り排除しているので、後は腕次第だ。

マウスパイプの内側も鏡面仕上げを実施してマウスからの振動ロスも抑えるようにしている。

この施術は電動ドライバーに布を巻いて研磨剤を付けてマウスレシーバーに突っ込んでグリグリまわしっぱなしにしていると綺麗に鏡面仕上げが出来る。

マウスレシーバーの内側を鏡面仕上げするのは密着度を上げてこれも振動ロスを減らすための施術になる。

これで楽器自体は申し分ない状態で楽器自体の余韻を生かす準備は整った。

仏壇に設置しているおりんを叩くとちーんとしばらく鳴り続けると思うのだが、このおりんの材料はトランペットと同じ真鍮製で真鍮の響きというのは実に聡明で余韻を止めなければしばらく鳴り続ける性質の金属だ。

なので、仏壇におりんを置く場合、必ず座布団の上に置いて鳴らしている。

当然、手のひらにおいて鳴らせば余韻は響かなくなるわけで、この理屈を限り無くトランペットンに当てはめようと思うとグリップは最低限必要になる。

初心者向けのトランペットセットに入っている白い手袋はそう言う意味だ。

なので、素手で触れる部分を極力減らせば楽器自体の余韻も音色にくわえることが出来るのでいい響きを鳴らすことができる様になると言う理屈だ。

それに、楽器が痛まないのでいつまでもメッキや塗装が剥がれる心配をすることが無い。

良く、中古楽器でバルブ周りのメッキはげとか可哀想な状態になっている楽器をみるが、そう言う汚い楽器は演奏モチベーションが下がるので俺は嫌いだ。

しかし、素手で持つ人が多すぎて、プロでも素手で握っている。

これは、本末転倒でプロこそもっと楽器の響きに気を使うべきだが、プロはメッキが痛んだら直ぐにあたらしい楽器に変えたり直ぐに塗り直したりするので表面が痛む事をあまり気にしないのだろう。

俺は素人なので一本を大事に使いたいというのもあってとにかく痛まないように大事に使っている。

HINOモデルとZORROの値差は倍以上あるのだが、ヘビータイプはとにかく長時間演奏すると後半しんどいので、20曲近く演奏する場合の変りが欲しかったのでZORROを用意したと言うのが本当のところなんだが、見た目も変わらないし、細かい所の作り込みがQueen Brassらしくて良い。

支柱を見ても、YAMAHAやBACHの支柱は「棒」でしかないが、ZORROの支柱は「支柱」と言えるデザイン性も良い。

それに、工業製品色が一切無く、ハンドメイドといっても良いくらい丁寧な仕上がりで、トップキャップもボトムキャップも単にネジの付いた蓋では無くデザインされている。

ボタンも一般的には貝のチップが填まっているがQueen Brassのボタンは無骨でフラットな至ってシンプルな物でここはチープな見た目だがまぁ他の部分にこだわりがあるのでボタンのチープさは妥協出来る。

それに部品の精密さは折紙つきで、実はHINOモデルのピストンをZORROに嵌めて見たところ違和感なくスムーズに動き演奏も出来るので設計が同じなので各部のパーツも共通で流用可能なので、ZORROのヘビーキャップが売っているが、俺ならHINOモデルのキャップセットにステムとボタンを付けて改造する。

HINOモデルがあるからあえてZORROにそこまでは求めないが、HINOモデルのトップ、ボトムキャップ、ステム、ボタン、1~3番抜差管を換装すれば、結構良い感じのZORROヘビータイプに仕上がる気がしている。

HINOの重量は1170gでZORROは1060gでその差は110gだ。

(計測値は精度を気にせず適当に測っているので概ねの値です。)

HINOモデルの細かい重量は

トップキャップ 18g

ボトムキャップ 30g

ステム 8g

ボタン 10g

ZORROの細かい重量は

トップキャップ 9g

ボトムキャップ 19g

ステム 3g

ボタン 10g

合計はHINOが66g ZORROが41gと15g差で×3で45gほど重くできるので1100gにはなる。

45g増やすだけにはなるがZORROのヘビーキャップセットだと全部交換しても18g程度しか増えないので差は感じ無いのでは無いかと思う。

俺なら1万円も出してZORROのヘビーキャップセットを買うぐらいならHINOモデルのヘビータイプのパーツを取り寄せた方がちゃんとヘビータイプに変更出来るので音色の違いをはっきりと感じ取れると思う。

試しにZORROにHINOモデルのピストンをそのまま突っ込んでみたのがこれ

ZORROのヘビータイプ仕様にHINOモデルのピストンを丸ごと突っ込んでみた。

残念ながらHINOモデルにZORROのピストンを突っ込んでみたのだが、1番ピストンが何故か填まらずまた分解するのも面倒だったので見送ったがピストン部を外してステムとボタンを付け替えればZORROのキャップ類はHINOにも換装出来ることが解った。

ピストンそのものはケーシング毎に調整しているのかZORROの1番がHINOモデルには入らなかった。

2番、3番はスムーズに入ったのでどこかを調整すればピストン事入るとは思うがそこまでやらなくてもステムとボタンを変えれば良いだろう。

このヘビータイプZORROも吹いてみたけどHINOモデルっぽい音になるかと思いきや、そうでも無かった。

重くはなったがさほど吹奏感が変わらず音色に変化は感じなかったので、余り意味が無いのかもしれない。

ただ、見た目はヘビーキャップにする事で超格好いい。

トップキャップに押し込めるボタンが俺は好きなので、このZORROは有りだな。

まぁ後日、HINOモデルのピストン周りを注文しても良いかなぁとは思うが値段次第だな。

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