このマウスピースのアダプターが2700円もするのだが、まぁその価格設定に驚いてしまうのだが、他の物で代用できないのでこの価格で入手するしかない。
これは、フリューゲルホルンのマウスピースをトランペットで使うためのアダプターなのだが、他にコルネット用やトロンボーンの中でも太管とか種類があるようでそのアダプターもあるようだ。
俺の場合はトランペットなので、フリューゲルホルンのマウスピースをトランペットで使うための部品があるとどんなメリットがあるかと言うと、フリューゲルホルンのマウスピースはYAMAHAの番手で言うと16F4と言うのを使っている。
カップがかなり深いマウスピースになるのだが、フリューゲルホルンのマウスピースはそのままトランペットに挿すとスカスカで刺さらないのだ。
俺もフリューゲルホルンを買って始めて知ったのだが、フリューゲルホルンやコルネットのマウスピースはトランペットと共通かと思っていたらそれぞれ別物だったのだ。
逆に、トランペットのマウスピースはフリューゲルホルンには先っぽの1cm程しか刺さらないので、まだ試してないがチューニングでピッチを合わせるのに苦労するかもしれない。
今、トランペットで使っているマウスピースはベストブラスの7Eなので、浅いカップになるのだが、浅いカップはトランペットらしいパキパキした音をならすには良いのだが、深いメローな音を出すのは無理。
そこで、深めのカップのマウスピースが必要になってくる訳だが、どうせならフリューゲルホルンのマウスピースをそのまま使えればトランペットでもメローな音が出せるので、このアダプターの出番と言う訳だ。
実は、フリューゲルホルン用にもベストブラスの7Xを注文しているが、まだ手元に届いてないので、今有るYAMAHAの16F4を使って試してみたのだが、これがすごく良いのだ。
最も、フリューゲルホルンがあるのでフリューゲルホルンに持ち替えればすむ話ではあるのだが、演奏中に楽器の持ち替えが間に合わなかったり、持ち替える余裕がなかったりするとそのままトランペットで吹き抜けるしかないところをマウスピースの入れ替えだけなら時間もかからないので色々と遊ぶことが出来るのだ。
トランペット用にはカップがD、Eまでの深さはあるがFは無くてさらに深いカップだとフリューゲルホルン用になるわけで、その場合はこのアダプターが必要だ。
実際に付け替えて見たのだが、浅いカップの7Eから16F4の差は極端に大きいので、楽器は同じなのに、これが全く違う音色になってトランペットってかなり遊べると思った。
最も、フリューゲルホルンの音色とまではいかないが、メロウな音を出しやすいのは間違いない。
ちなみ、フリューゲルホルンの音色の表現として「メロウ」な音と表現されるが、メロウとは、柔らかいとか円熟したと言う意味で楽器の場合柔らかな音と言う意味で使われているのだろうか。
確かに、フリューゲルホルンのマウスピースを使うと柔らかい音になるし歌っている感じで演奏出来るのは良い感じだが、カップの深さと言うのはかなり重要なんだとつくづく思った。
例えば千本桜なんかを演奏する際、フリューゲルホルンではうまくいかないのでトランペットで浅いカップがマッチしているし、こんど演奏する曲に昔の曲で夜明けのスキャットと言う曲があるのだが、この曲の場合、トランペットよりもフリューゲルホルンの方が合っていると思うので、勝手に切り替えている。
しかし、注文したフリューゲルホルン用のベストブラスのマウスピースはサウンドハウスと言うネット専門の音楽館連のバッタ屋みたいなところで1万6千もする。
フリューゲルホルンも同じところでPLAYTECHのケース、マウスピース付きで2万円弱で買っているので、ある意味マウスピースの方が楽器より高くなってしまう。
ただ、前にもレビューしたけどPLAYTECHのフリューゲルホルンは意外に使えて、見た目はまず安物だとは思われないのが良い。
ただし、まともに使うためにはシリンダーを少し改造しないと使えないし、付属のマウスピースはリムが薄くて内径が広すぎて俺には難しいマウスピースでこれを初心者向けとして買ってしまったら、少なくともマウスピースだけは代えた方が良い。
シリンダーの改造は必須で、まずボタン裏のフエルトは外さないとバルブを押さえたときに管の穴とバルブの穴がずれてきっちりと合わないのでピッチが狂う為使えないし、バルブのバネが堅すぎて工業用のスプリングが入っているのでこれをトランペット用の物に代える事が必要だ。
ここまでして始めて安物の楽器でもまともに演奏に使えるレベルになるし、これがまた遜色無いレベルで良い感じになって御買得感満載となる。
しかし、ちゃんと改造しないとやっぱり安物だとひとくくりにされてダメダメなレッテルを貼られてしまうし、楽器やっているやつは偏見が多いので、何言われるかわからない。
安いといっても初心者向けじゃないのがPLAYTECHの楽器で、安いけど作りはまぁまぁしっかりしていて、2万円でフリューゲルホルンを作れと言われても俺には作る事は出来ない。
しかし構造を分析して楽器の弱点を把握し、改造する事は出来るので、材料を仕入れて加工して使えば安い素材でもそれなりに料理することが出来ると言う訳だ。
最も、ちゃんとした楽器はそんな手を加える必要はない訳なので、そっちの方がよっぽど初心者向けだと思うので、値段で初心者向けで販売されるとそれを買った初心者の人はおそらく音すら出せずに挫折してしまうのではないかとも思う。
初めての楽器にフリューゲルホルンを選ぶ人はまぁいないと思うけど、もしいたらPLAYTECHはおすすめ出来ないが、その特質を知っていれば問題は無い様に思う。
最初届いたとき、楽器を洗ってみたのだが、まぁ管の中にスス?の様な黒い異物がわんさか出てきて大分管を掃除しまくって今使っている。
とはいえ、フリューゲルホルンを買わずとも、マウスピースにアダプターを使えればまぁそれなりなメロウな音をならすことが出来るので結構、俺には重要なパーツになってしまった。
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