このポケットトランペットは面白い

昔からポケットトランペットの存在が気になっていたのだが、通常のトランペットで納得出来ていなかったので、まずはメインからだと思って手を出していなかった。

それも、QueenBrassのHINOモデルを入手してからはシルキーのトランペットにも興味が無くなって、もうこの1本を吹き潰すつもりで、合奏でバリバリふいているが、Best Brassのマウスピースとの相性が良すぎるのか、ボリュームを意識して落とさないと浮いているのがわかる。

よく、フォルテでと言われたときにフォルテのつもりで吹くとフォルテシッシモ的に思われている様なのだが、それでも加減して吹いていて、このラッパのフォルテシッシモはまだ出せるのだが、その辺の周りとのバランスを取る事に神経を尖らせている。

そもそも、周りと協調しない性格なので、気にしてはいないが、周りに迷惑をかけると申し訳ないので、こう言う楽器で、人との調和を勉強している様な気がする。

まぁそう言う事でメインのラッパの相性が良くて、ますます気合いが入ってしまうので、必要以上に息を入れすぎて馬鹿みたいにバテている。

なので、このポケットトランペットにたまに持ち替えて遊んでいるのだが、さすがにⅠ万円そこそこの楽器なので音色はさておき、バルブの戻りが悪くてかなりバルブを調整してようやくまともに使える様になってくれた。

管楽器のピストンは演奏してない状態でいくらスムーズでも息を入れていると戻らなくなるので、入念な調整が必要になってくる。

このポケットとトランペットも1番バルブだけ何故か若干高さが低く0.5mm程ではあるが、精度が非常に悪い。

ただ、低くても調整出来る範囲だったので、何度も磨いたり、バルブの穴と本体の菅の穴がピッタリあう位置に調整してクッションを色々と換えたり、かなり手が掛かったが、ようやく演奏中にピストンが戻らなくなると言う事は無くなってくれたようだ。

調整前は演奏中にいきなり音を外してしまって、あれ、間違えたと思ったが、よく見るとハーフバルブになっていてバルブが戻っていなかったのだ、

ちょっとその状態では演奏に支障をきたすので、再調整しては吹いてみて、更に調整と5,6回ほど、バルブを磨いてようやく使える様になってくれた。

こう言う調整する技術料を含めてしまうと、とても1万円そこそこでは販売出来ないだろうから、そこは自分で調整するしかないので、リペア能力もないと、返って高く付くのが格安楽器なんだが、自分で調整が出来れば、非常にコストパフォーマンスが高い楽器になる。

このポケットトランペットの音色はかなり気に入っていて、コルネットとトランペットの丁度中間辺りの性質で、メローな音色からきらびやかな音色まで結構自由にコントロール出来る。

それに、本体は小さいが重量は普通のトランペットと差は無くて、当然と言えば当然なんだが、ベルのサイズが約10cmで、一般的なサイズは12.5~12.7cmとかなので3cm弱小さい分、重量が軽くなっている位で、俺のポケットトランペットはヘビータイプのバルブキャップに交換したので1kgと普通のライトモデルと変わらないのだ。

しかし、音は軽くなくしっかりと輪郭のある音が出せて、スゴくビックリしている。

最も、BestBrassのマウスピースの役割が大きいのだろうが、YAMAHAのマウスピースを付けても結構、それなりに良い音色でかなり心地良いのだ。

それに、マウスレシーバーのシャンクも作りが甘くてYAMAHAのマウスピースもBestBrassのマウスピースもBACHのマウスピースもどれを挿してもシャンクの角度が合ってない。

感覚的には直線に近い感じで、軽く止まるところまで挿して、上下左右に動かすとわずかに隙間がある事が感じられる。

ほんと、わずかではあるのだが、これは楽器としては致命傷でマウスピースの振動がしっかりと楽器に伝えられない事を意味するのだ。

なので、マウスレシーバーの内面をかなり時間をかけて鏡面仕上げを実施してガタつか無いようにしっかり填まる様になるまで磨いている。

パイプの内面は手動で磨くのは面倒なので、電動ドライバーのビットにガーゼを巻いてマウスレシーバーに突っこんで、5分から10分近くグリグリしてまたしばらくしてから同じ様にグリグリしてと、何回やったか忘れるくらい磨いて見たが、刺さり方は良くなったが、それでも軽く挿して確認するとわずかにガタが確認出来る。

ただ、磨いたのでその状態でちょっと押し込むとガタが無くなり良い状態に固定してくれる。

しかし、面でピッタリ合っているとは言えず、マウスピースの手前側の擦れキズが目立つので強く押し込む事で密着してくれている感じだ。

この仕上がりの悪さは、このポケットトランペットだけで、Playtechのトランペットとコルネットはちゃんとシャンクの角度が規格になっているのか、軽く挿してもガタつくことは無い。

それに、HINOモデルなんか、完璧に角度が合っていて、シャンク部分がしっかりと面で支えられている感覚がわかるほど、精度が良い。

マウスレシーバー内を鏡面仕上げにすると、マウスピース自体にもキズがつきにくくなるので、マウスピースのキズが酷い場合は、気にした方が良い。

楽器と繋がる一番大事な接点はマウスレシーバーなので、ここをちゃんと密着してやれば、楽器も反応が良くなって、スゴくコントロールもしやすくなっていると思う。

まぁ誰もそんなところ磨かないだろうが、マウスピースにキズがつくのは普通じゃないと思った方が良いと思うよ。