プラスチックトランペットの欠点

俺の持っているプラスチックトランペットはHyTechでプラスチックトランペットの中でも最上位に君臨する出来の良さだろう。

ピストンのスプリングはYAMAHAの純正トランペットのスプリングに交換してバルブオイルはさしてない。

オイルをさすと重くなってかえって動かなくなってしまうからだ。

バルブの素材は他のプラスチックトランペットと違い、アルミとステンレス製で金属なので、このHyTechは所々金属のパーツも使われているので完全なプラスチックではなく、メーカーもハイブリッドと言っている。

形状もメタルの一般的なトランペットとほとんど同じで3番スライドが右側についてるとか特殊な形状はしておらず極々自然だ。

ただ、チューニングスライドが4cmくらいしか刺さらないので演奏中に落下するのを防止するプラスチックのカバーを自作している。

この状態で演奏しても特に支障はないのだが、プラスチックトランペットの欠点としては、連続で何曲も演奏するとバルブが戻ってこなくなる現象が発生する。

一曲くらいだと特に問題は無いのだが、息が入ると温まって膨張するらしく、この辺が金属との違いで精密に作られている為、本体のケーシングがプラスチックでバルブ自体はステンレスなので膨張率も違う為かちょっと動きが気になってくる。

相対的に演奏出来ないわけでは無いのだが、早いプレーズでピストンを素早く動かすようなフレーズは金属のトランペットと比べると微妙に遅くなってしまう。

そのまま演奏するとそのわずかなずれで音が当たり難くなって訳がわからなくなってくる。

オイルをさしていればいいのかも知れないが、まぁプラスチックトランペットの良いところはメンテナンスフリーで水洗いだけで錆びないし多少ぶつけても凹まないわけでそれが扱い易さでもあり軽くて気に入っている。

まだ使いこなす程、このHyTechを吹き込んでないので馴染んでないのかもしれないが、もっと吹き込んでいればこれら一連の問題も解消してくるのかもしれない。

ただ、他のメタル製のトラペットもあるのでHyTechばかり吹いても面白く無いし、やっぱり音色も色々と楽しみたいのでぼちぼち使う感じだ。

ただ、バルブオイルとか全くさしてないにも関わらず、ピストンの動きはすこぶる良好で、たまにから拭きするだけでメンテナンス完了するのは楽ちんだ。

軽い、錆びない、凹まないのでとにかく扱い易いし、合奏でも気にする必要は無い普通にトラペットとして使っていて何も言わなければプラスチックだと指摘する事すら無い。

面白いのはこのHyTechを使っていてプラスチックと言われた事が無いのだが、QueenBrassのHINOモデル吹いていてそれプラスチックかと言われた事はある。

なので、見た目がプラスチックっぽく見えるサテンラッカーよりもピカピカのラッカー塗装の方が金属のトランペットに見えるらしい。

演奏している側としては主さが全然違うので脳を騙しようもないが、このプラスチックトランペットはタイガーとか他のプラスチックトランペットとは一線を画しているので本格的に実践利用でも問題無いと思う。

まぁ買うとすると4万円オーバーなので中古でYAMAHAのスタンダードモデルが帰る金額だ。

ただ、YAMAHAのスタンダードモデルで2330とか吹いたけど、断然HyTechの方が吹きやすいしハイトーンは俺の手持ちのトランペットで一番出しやすい。

問題はプラスチック筐体の振動では金属筐体の振動よりもボリュームが出ない。

金属トランペットの余韻の響きはプラスチックでは出せないので、アニソンとかポップスなんかでは違和感はないが、メローな曲など余韻を響かせたい曲には当然向かない。

これは、金属の振動率とプラスチックの振動率の違いで、音の後味を聞き分けられる様な曲では直ぐにバレてしまうのが残念。

ただ、ウチの団の用に、アニメ、ポップスが多いと問題無い。

演歌とかに使っても曲よるけどプラスチックトランペットは演歌向きじゃないかな。

演歌とかバラードなんかはやっぱり金属製の方が演奏しやすい。

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